一般に公正妥当と認められたいBLOG

すあま先生が興味があることを勝手に書き散らしてしていくブログ

はじめて道楽亭に行ってきた(春風亭一花・田辺いちかの勉強会)

落語が好きではあるのですが、よく考えたらいままでは寄席かホール落語にしか行ったことがなく、

小規模の若手の勉強会には行ったことがありませんでした。

今回、日曜日のお昼という暇な時間に1800円で4席、落語と講談が聞けるということで、

はじめて小規模な落語会を多数開催している   「道楽亭」へと単騎突撃して参りました。

「春風亭一花・田辺いちかの勉強会」ということで、落語は二ツ目の春風亭一花さん、講談は前座の田辺一花さんという、若手の女流のお二人による華やかな会です!

道楽亭の雰囲気について

小規模な落語会が催されているバーのような雰囲気のところで、50名も入ればすぐにいっぱいになってしまうようなコンパクトなところでした。

f:id:pf_suama:20180617184313j:image

場所は新宿駅から東側に少し歩いた、新宿二丁目のゲイバー密集地の近くであり、建物の見た目も他の飲み屋と大差ないのでうっかりしていると通り過ぎそうになってしまいます。

開演の15分前ぐらいには着いたのですが、ほとんど席は埋まっていて、空いているのは最前列のど真ん中の席のみ…。女流の噺家さんの出る会に最前列で聴いているのはヤバイ人が多いという偏見があったので、ちょっと気後れはしたのですが、そこしか空いていないので仕方なく座りました。次からはもっと早く来よう。

客層は、ベテラン風のおじさまが多数を占めていました。歴戦の選手で落語に詳しそうな人ばかり。みんな俺たちが育ててやろう的な了見なのかしら??

一花さんの落語

二ツ目に昇進されたばかりで、開演後のトークからなんとなくおめでたい雰囲気ではじまりました。

権助提灯」「締め込み」の2席で、どちらも夫婦の話。

兄弟子である一之輔さんの独演会の前座で見て以来でしたが、その時よりもものすごく口調や話し方が気持ちよく、聞こえてくるようにやっているのに驚きました。

女流の落語家さんは女性や子供を演じる時に声を作りすぎてしまって聴いていてむず痒くなることがたまにあるのですが、一花さんはそんなこともなく、男女を自然体で演じていて気持ちよく耳に入ってくる、二ツ目に上がりたてらしからぬ落ち着いた高座でした。

一番前なのでよく見えたのですが、人物ごとの微妙な表情の違い・声の出る場所の違い、切り替えが細部までわかります。

僕と年齢が近いこともあってもともと親近感があるのですが、今後追いかけてみたくなる良い2席を聞かせてもらったなという気持ちです。

いちかさんの講談

そもそも僕は講談を聴き慣れていないので、予備知識的なものが全然ない状態で行きました。

一番驚いたのが、小さいキャパの会場で講談を聴くのは楽しい!ということでした。

図らずも最前席の特等席で聴いてしまったのもあるかもしれませんが、

張り扇の音がパーンと体に刺さってくるんですね。

これはホールや映像では味わえない醍醐味だと思います。

そして予備知識もないため、演題の正式なものがわからないので書けませんが(笑)、修行の話を2席、短いながらも骨太に聞かせてもらいました。

講談といえば早口でリズミカルにまくし立てるものしか見たことがなかったのですが、いちかさんは落ち着いているのにリズムが心地よくなるという、不思議な感覚で、声も落ち着いており前座さんという感じが全くしません。

数少ないぼくの講談体験をさらにいい方向に上塗りしてくれて、今後もう一回小規模な会場で講談を聴いてみたくなる素敵な体験をさせてもらいました。いちかさんの大ネタも聞いてみたいですね。

全体的な感想

今回、今まで経験がなかった「小規模な会場での会」と 「若手の勉強会」の二つをいっぺんに経験して、楽しかったです。

一花さんもいちかさんも声がいいので、それをマイクのない空間で味わえるのは贅沢な経験でした。これで1800円は破格すぎるでしょ。

道楽亭では色々と企画されているので、また別の会も来てみたいです。萬橘師匠の会とか興味あるなぁ。

この一花さんといちかさんの勉強会も、次回があるならまた来たいなあと思わせるものでした!

ただ、最前列は声がダイレクトに届いて楽しかったのですがさすがに演者との距離が近すぎて緊張したので、

今度は、早めに来て2列目か3列目あたりでゆったりと聴きたいと思います。次までに講談もっと聞いて色々と知ってから来ると楽しめそうな気がしたので、CDとか本で経験値を上げたいと思い直しました。

 

<追記>

道楽亭のTwitterで演目が出てました。

講談の演目は覚えるのが難しいですね!少しずつ勉強します。