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池袋演芸場八月上席に行きました(8/4,8/9)

毎年恒例、8月1~10日の池袋演芸場昼席のトリは柳家小三治師匠です。
例年混むのですが、今年は、師匠が先月重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝)に認定されたこともあって、大変な混み方でした。看板にも、「慶祝 人間国宝」との文字がありますね。

私は今回4日と9日に行きました。炎天下の中で並ぶのはさすがにキツい・・・。
4日は当日券の列に二時間ほど並んで、私の前に並んでいたおばさんから立見に。無念。
9日は前売りを買っていたため、開場30分前にいってらくらく座れました。
前売りがあるということはあまり知られていなかったみたいなので、並んでたお客からは不満が噴出しておりました。なんかもうちょっとこのシステムは工夫の余地があるような気がしますね。


ネタは4日が「蒟蒻問答」、9日が「お化け長屋」でした。


4日には、手ぬぐいを忘れて高座に上がってしまい、前座さんに手ぬぐいを持ってきてもらう(しかもなぜか前座さんが手ぬぐいを束にして持ってくる)、
9日には、枕でマジックのアサダ二世先生のことをしゃべっている最中に本人が乱入してくるというハプニングがありました。


噺のほうは、2つともわたしは小三治師匠のものを生で聴くのははじめてでしたので、
かなり楽しむことができました。
とくに「お化け長屋」は、先々週に東京グローブ座で行われた弟子の柳家三三師匠の独演会で、聞いたばかりなので、
対比という意味でも面白く聴くことができました。

三三師匠の「お化け長屋」はくすぐりが多く、爆笑の連続でクオリティも大変高いものでしたが、
小三治師匠のバージョンでは、お客をくすぐることが少なくしっかりと語りながらも、
ところどころで思わず笑いがもれてしまうような、じんわりとした楽しさのある高座でした。
ここに芸の円熟の極みのようなものが感じられて、とんでもないものを見ているような感覚に毎度襲われます。

帰りには、広瀬和生さんの本を買って帰宅。
今日の休みで読み終えましたので、後日レビューを書くと思います。

なぜ「小三治」の落語は面白いのか?
広瀬 和生
講談社
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