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宮崎あおいのearth music & ecologyのCMについて その2

先日書いたアースのCM(こう書くと蚊取り線香みたいだけど)の件で、下記の記事には、普段過疎状態の当ブログにしてはたくさんのアクセスがありました。

宮崎あおいに中島みゆき「Nobody is Right」を歌わせる意味は

 
それだけ、あのCMをみて、プラスにせよマイナスにせよ何かが心に引っかかった人が多かったのでしょう。
 
そして今日、このCMのクリエーティブディレクターの権八成裕さんへのインタビュー記事が
配信されました。

宮﨑あおい、中島みゆきを歌う CMに込めた平和への思い

 
記事後半の一段落のみ抜粋します。
法案のことについて言えば、いろんな考え方があっていいし、法案に賛成の人も反対の人も「戦争反対」や「平和」を訴えていた。ただ残念ながら、今回の議論の進め方はやっぱりおかしいと思う。どうして、多くの学者や専門家からの「憲法違反」という指摘を無視し、大多数の国民の不安や疑念に真摯(しんし)に向き合いもせず、自分たちだけが正しくて、それ以外の声は聞く必要がないというような態度で暴走するのか。そういう審議の進め方こそ、中島みゆきさんがこの歌の中で喝破しているもののように見えます。
 
というわけで、安保法案反対の立場から、この「Nobody is Right」が採用されたのは確定のようです。
記事の前半では、この歌がもつ普遍的なメッセージについて、権八さんは感想を述べられており、その内容はかなり納得のできるものです。
そこまでわかっていながら、この問題を安保法制というかなりミクロな論点にわざと当てはめたのは確信犯的だと言わざるを得ません。
 
抽象的な歌は、具体的な問題に当てはめようとすればするほど、
作者の持つ意図から外れる可能性が高くなります。
中島みゆきさんがこの件について具体的なコメントを公表していない以上、
この歌にミクロな個人的見解を乗せて発信することは、
それこそ、歌の持つ力を道具にしているのではいないでしょうか。
 
「Nobody is Right」にある「正しさは 道具じゃない」という素晴らしい歌詞が、
勝手な味付けをされずに多くの人に浸みわたっていくことを、願ってやみません。