一般に公正妥当と認められたいBLOG

すあま先生が興味があることを勝手に書き散らしてしていくブログ

キャップレス万年筆すごい!最高!

新しく万年筆を買ってしまいました。

パイロットから出ている、「キャップレス フェルモ」という万年筆です。
その名のとおり、キャップのない万年筆です。

パイロット 万年筆 キャップレス フェルモ  回転繰り出し式 ダークブルー 中字(M) FCF-2MR-DL-M パイロット 万年筆 キャップレス フェルモ 回転繰り出し式 ダークブルー 中字(M) FCF-2MR-DL-M


(株)パイロットコーポレーション
売り上げランキング : 60647

Amazonで詳しく見る by AZlink

キャップレス便利すぎわろた・・・わろた・・・

今までぼくは他人に物知り顔で語っていたのです。
ボールペンにない手間を掛けることこそが万年筆の醍醐味なのだと。
キャップをゆっくり回転させながら回し、手が止まったら乾燥しないようにキャップをゆっくり閉め、
万年筆を机にコトリと置くことで思考が熟成されるのだと。
すまんな、あれは嘘だ。

筆記するときにキャップを取り外して後ろにつけるという動作をしなくてもいいというのは本当に楽で、これだけ万年筆を使うハードルがグッと下がります。
これまで万年筆は、机で、ちゃんとした書類や紙を前にしたときに手に取ることがおおく、
どちらかというと使用する機会は、限定されていたのですが、
ちょっとしたメモ書きや議事録作成とかでガンガン使えそうです。

万年筆をはじめて使う人や、ハードルを感じている人にもおすすめできそうな万年筆です。

回転式を選んだ理由


この「キャップレス フェルモ」は、回転式で、後ろの部分をぐるっと回すと、
先端からペン先がにゅっと出てくる仕組みになっています。
キャップレスシリーズには、このほかに
「キャップレス」と小型で女性向けの「キャップレス デシモ」というシリーズがあり、
このふたつはどちらもノック式です。

こちらのノック式万年筆のほうが、世界で唯一パイロットしか生産していないこともあって選ぶ人は多いようです。ですが、私は今回あえて、こちらの回転式であるフェルモを選択しました。

その理由は「」です。
ノック式は、その機構やメカニカルな構造には惚れ惚れするものがあり、
最後まで迷ったのですが、ノックするときに「カシャーン」という結構大きめの音があります。

通常のオフィスの環境では目立つことはないと思いますが、
私は仕事で会議の傍聴などに行くことが多く、そこで傍聴の身分であまり派手に筆記のたびに
カシャカシャ音を立てることはできません。
そのため、回転式で、ペン先の繰り出し時にほとんど音がでない、こちらのフェルモにしました。
(ペン先をしまうときには多少勢いがつくので、シャッっというような音がします。
それでもノック式の音よりは全然小さいです。)

ペン先は中字にしました


ペン先の字幅として選んだのは中字(M)です。
この他に、極細(EF)、細字(F)、太字(B)があります。

はじめは、Fを買おうと思っていました。
店頭でもEFとFの試筆をしまして、さすが漢字の筆記を考慮している国産だけあって、
細い字を途切れずに書くことができます。これなら手帳への書き込みも難なくできそうです。

ですが、細いお陰でどうしても紙をひっかくようなカリカリ感があり、
これだとボールペンで筆記するのとあまり変わらないな・・・と思いました。
そこでMで試させてもらうと、筆圧をかけないでもすっと字が書ける万年筆の感触がやはりこっちのほうが色濃く体感できます。そのため、当初の方針を変えてMを購入することにしました。
もともと、手帳は色分けをするため、万年筆でなくボールペンを使おうと思っていましたし、ノートへの通常筆記のためにMを買うことはぼくにとってもちょうどよかったです。

紙に書くとこんな感じ。インクは黒です。
写真だとわかりづらいですが、万年筆らしいインクの濃淡も出ていますし、
パイロットのインクは優秀なので、乾きも早く汗とかで濡れた手で触っても汚くなったりすることが少ないです。


これからガシガシ使おうと思います。
とりあえずは、付属の黒インクを使いきって、早くブルーブラックのインクを入れたいですね。

パイロット 万年筆 キャップレス フェルモ  回転繰り出し式 ダークブルー 中字(M) FCF-2MR-DL-M パイロット 万年筆 キャップレス フェルモ 回転繰り出し式 ダークブルー 中字(M) FCF-2MR-DL-M


(株)パイロットコーポレーション
売り上げランキング : 60647

Amazonで詳しく見る by AZlink

末廣亭5月中席「小さん祭り」初日に行きました(5/11)

末廣亭5月中席は特別興行で、先代の5代目柳家小さん師匠の十三回忌追善興行「小さん祭り」に行ってきました。
この10日間は、小さん師匠の一門や関係の深い人を中心に特別番組が組まれています。
中でも初日には、小三治師匠が対談とトリで登場することもあり、一番人気が予想されました。

他に並んでいた方のツイートを引用しますと、こんなかんじの大混雑でした。
開場3時間前の14時に行ってもらえた整理券が60番。なんつう人気でしょうか。
まぁそれでも中央の椅子席に、しかもなかなか前の方に座れました。

演目は下記のとおりです。


柳亭小燕枝・柳家さん喬 口上
柳家さん福「ひと目上り」
大空遊平かほり 漫才
柳亭市馬かぼちゃ屋
柳家三寿「うわばみ?」
柳家小里ん「千早振る」
柳亭小燕枝「強情灸」
柳家小ゑん「下町せんべい」
蝶花楼馬楽 (深川踊り)
柳家小さん「一眼国」(風味のはなし?)
鈴々舎馬風(漫談)
~仲入り~
馬風小三治・市馬 「当代、先代会長放談」
柳家花緑祇園祭
柳家小菊 (粋曲)
柳家小三治「あくび指南」


楽しみにしていたのは、小里ん師匠の「千早振る」と対談、そしてトリの小三治師匠です。
どれもよかったのですが、予想していなかったところでは市馬師匠がよかった。
市馬師匠は教科書通りの王道をキチーンとやるイメージがあったのですが、
今回の「かぼちゃ屋」はなんだか力が抜けていて、笑いを誘われるような、面白い仕上がりになってました。

トリの小三治師匠は、小さん師匠の思い出話をたっぷりマクラで語ったあとに、「あくび指南」。
先代小さん師匠も得意とされていたネタですね。
小三治師匠のあくび指南を生で聴くのははじめてだったので、存分に小三治ワールドを堪能させていただきました。

別の方のツイートを拝見して知ったのですが、
小三治師匠はまだ、このあくび指南に改良を加え続けていて、今回のものも少しアレンジがなされいたみたい。
まだ、落語をどうすれば面白くなるか、研究されているようで、ただただ尊敬するばかりです。。

それにしても、対談で兄弟弟子である馬風師匠と小三治師匠が並んでいたのですが、
体の横幅が倍ぐらい違っていましたね・・・。

浅草演芸ホール5月上席夜の部に行きました(5/1)

浅草5月上席は、柳家小三治師匠が夜の部のトリをとっています。
旭日小綬章を授与されたということ、落語協会会長勇退のニュースとがあり、
また小三治師匠の高座が聞きたくなって行ってきました。
行ってきました。

演目をツイートされている方がいたので引用させていただきます。

上手最前列が空いていたのでホイホイ座ってしまいました。となりに、でてきた噺家全員の似顔絵を書いているおっさんがいましたが、どうもこの人は有名人で毎日のようにこの位置で似顔絵を書いているらしい・・。金あるなぁ。

最前列に座ったおかげで、噺家さんを間近に見上げる大迫力。
今までは真ん中ぐらいの位置が見やすくて首も疲れないしいいのかな、と思っていたのですが、
やはり落語は前にいけばいくほど、その世界に入り込むことができますね。
想像させる芸なので、余計なものが目に写り込まないほうがいいんでしょうかね?

トリの小三治師匠の「千早振る」は、生で初めて聴いたこともあってすごい感動しました。
近くでお顔を拝見すると、演じ分けてるときの顔の筋肉の緩急とかもわかって、いろいろな発見がありますね。

それ以外の噺家さんでは、歌之介師匠がよかったです。しゃべっているあいだじゅう笑いっぱなしでした。
どこかで聴いたことあるような話でも、あの言い方で言われると吹き出してしまうという、ものすごいしゃべり方と面白いオーラを持っていると思います。

小三治師匠と歌之介師匠、芸風としては真逆ですが(古典落語本格派と漫談ベース)、寄席に出る芸人に共通するあるべき姿を見た気がしています。

モー娘道重さゆみの卒業コメントが、ビジネス文書の基本を完璧に抑えている件について

モーニング娘。リーダーの道重さゆみさんが、秋でモーニング娘。を引退するとのニュースがありました。
本人からは卒業にあたってコメントがでており、
その全文はハロープロジェクトの公式サイトから見ることができます。

この文章を読んで、「道重の文章はビジネス文書の基本を抑えている!」ということに
気づいてしまったので、居ても立ってもいられなくなってこの記事を書いてしまいました。
すみません。誰にも頼まれてないのに。


さて仕事をしている多くの方は心得ているとは思いますが、
ここで読みやすいビジネス文書の要素をおさらいしてみましょう。

多くの指南本の内容を総括すると、それは

1.全体がコンパクトにまとまっていること
2.結論が明確に示されていること
3.自分の意見、事実の説明、相手への依頼が分離されていること
4.日付や署名を持って自分の文書への責任を示していること

が、読みやすく、伝わる文章の要素としてよく挙げられるところだと思います。

ここで、道重さんのコメントを見てみましょう。



1.全体がコンパクトにまとまっているか?

全体をみると、非常にコンパクトにまとまっていると言えます。
ビジネスメールの指南本においても、目安として紹介されているのは、
「画面をスクロールをさせないくらいの長さでなるべく文章が完結するようにする」というものです。
まぁこれは画面の解像度等にもよりますが、私の環境では、上の会社からのコメントを含めても1画面で収まっています。
通常アイドルやアーティストが卒業したり活動休止したりすると、今までの思い出や支えてくれた人たちへの感謝、決断までの葛藤などを書き連ねて長文になる傾向があるので、ここまでコンパクトに示しているのは大変すばらしいことだと思います。
よって、1の条件はクリアです。


2.結論が明確に示されているか?

さて、ここからは内容を見てみましょう。引用しながらいきますよ。

私、道重さゆみは、
今年2014年のモーニング娘。’14の秋ツアーの最終日をもって、モーニング娘。を卒業します。
報告するべきことを文の冒頭で、過不足なく述べています。卒業を報告することはこの文章の最重要のテーマですね。2の条件は完璧にクリアです。 


3.自分の意見、事実の説明、相手への依頼が分離されているか?

さて、続きです。
私は、約二年前にリーダーになった時から「モーニング娘。に恩返しがしたい」と言ってきました。
そんな中、私の力だけではないですが、シングルで5作連続1位をいただけたり、
いろんな活動を通して、少しずつ、少しずつ、恩返しができたかな、と感じています。
そこで、つんく♂さんや事務所の方と相談して、今年の秋ツアーのタイミングで卒業という事にさせていただきました。
ここまでの文章では、卒業に至った経緯を、自分の立てた目標が達成しつつあるということを理由に説明しています。
ですが、まだまだ時間はあるし、もっともっと後輩たちに伝えたい事や、
みせたいと思っている事もあります。
ファンのみなさまとも、たくさんの思い出を作りたいと思っています。
そして、ここからが本当の「恩返し」だと思っています。
超超超いい感じのモーニング娘。に仕上げてから卒業し、
次の世代にバトンタッチしたいと思っています。
秋までよろしくお願い致します。
そしてここの段落では、まだ自分が卒業までにやるべきことを列挙し、
それに向けた応援をファンに要請してます。

前の文章と合わせて見てみると、
自分の設定した目標が達成しつつあるということとその根拠を示し、卒業の理由を説明しつつ、
その後に、今後のやるべきことととファンへの応援依頼をきっちり分離して記載しています。
これにより、読み手(ファン)は秋までに道重さんを何のために応援すればよいか、段階を踏んで明確に理解することができます。
3の要件をクリアしていると言わざるを得ないでしょう。


4.日付や署名によって自分の文書への責任を示しているか?

これはもうはい、以下のとおりOKです。

2014年4月29日
肩書も付いているので、リーダーとしての文章だということもわかりますね。

まとめ

ここまでで、道重さんの文章がビジネス文書を書く際の基本を抑えているということがわかりました。

ビジネス文章は、読み手に伝えたいこと・やってほしいことを、効率的に、ロジカルに書くことが求められます。
上記の4つの項目はそれを実現するためのチェックポイントなわけですが、これを全てクリアした文章を書くことはなかなか難しいものです。
私自身もこのことをついつい忘れ、何が言いたいのかよくわかない文章を作ってしまうことは社会人ウン年目の今でもよくあります。

まだ若いのに、こんな的確な文書をズバッと書ける道重さんは、世界一可愛いだけでなく、
アイドル一頭がいいのではないのかと思ってしまうのです。
秋の卒業まで、そして卒業してからも、がんばってください。

私からは以上です。

末廣亭正月二之席夜の部(1/11)


お正月はどこに行っても混んでいるし、寄席は余計に混んでいるので、今年に入ってから落語をきいていなかったのですが、そろそろ空いてきたかな、ということで、末広亭に行ってきました。

仲入りの時に左桟敷席の一番前が空いたので、恐れ多くもそこに移動。
ただ、桟敷は足が疲れますね。途中、伸ばしたり組んだりしてました。
Twitterで演目を呟いている方がいらっしゃったので、引用させていただきます。

トリの柳家小三治師匠の演目は「やかんなめ」でした。
去年入間の独演会に行った時に同じ話を聞きましたが、何度聴いても笑えてしまいます。

向かい側の桟敷席の一番前には、小学校低学年ぐらいの男の子がいました。
途中ずっと無表情だったので、落語好きのお父さんとかに無理やり連れて来られたのかな?とも思いましたが、終盤、小三治師匠の落語を聞いてゲラゲラのけぞって笑っているではありませんか。

落語ってすごいと、改めて感じた夜でした。

『落語家の通信簿』(三遊亭円丈:著)はちょっと残念だった

あちこちの落語会でネタにされているため、ついつい買ってしまいました。
こないだの会での柳家三三師匠いわく、2万部売れているそうです。


三遊亭円丈師匠が、現役を中心に落語家を評価するという本です。
買う人は誰がとりあげられているかを知りたいはずなのに、どこにも目次がないので、
引用してみます。

  


前口上……落語家が、落語家を採点する
第一章 円丈が教える! 落語の楽しみかた
第二章 やはり聴くべき! 伝説の名人四人
 桂文楽三遊亭圓生柳家小さん林家正蔵
第三章 個性も芸のうち! 二十一世紀の大御所五人
 橘家圓蔵柳家小三治三遊亭圓窓三遊亭円丈春風亭小朝
第四章 芸の力はどう? 「笑点」メンバー五人
 桂歌丸林家木久扇三遊亭小遊三春風亭昇太林家たい平
第五章 甘口辛口! 中堅四天王
 昔昔亭桃太郎柳家さん喬瀧川鯉昇・三遊亭歌之介
第六章 伸びるか消えるか、正念場! 若手五人
 橘家文左衛門古今亭菊之丞柳家三三桃月庵白酒春風亭一之輔
第七章 そして家元がいなくなった! 落語立川流五人
 立川談志立川談春立川志の輔立川志らく立川談笑
第八章 落語界を救う! 新作派六人
 林家しん平三遊亭白鳥柳家喬太郎林家彦いち春風亭百栄柳家小ゑん
第九章 名跡を継ぐ! 落語家2ファミリー+1
 古今亭志ん生金原亭馬生古今亭志ん朝 林家三平林家三平林家正蔵 三遊亭圓楽三遊亭圓楽
第十章 笑わせてなんぼ! 上方落語六人
 桂枝雀桂米朝笑福亭松鶴月亭可朝桂文枝桂文珍
第十一章 すぐ聴け! 八十代・大長老五人
 桂米丸・三笑亭笑三・三遊亭圓歌三遊亭金馬川柳川柳
付録 読んだら行こう! 寄席ガイド



円丈師匠の落語はぼくも嫌いでありませんし、高く評価する評者が多いのはわかります。
けれども、批評本として本書を純粋に見てみると、かなりお粗末な内容ではないかと思います。

落語家を批評・評価した本はいくつかありますが、
それらと比べてこの本が劣っていると感じるのは2つです。

1.各噺家の分量にばらつきがある。
今まで円丈師匠と落語会をやったことがあったり、交流のある落語家のページはわかりやすく多いです。そして、協会がちがったりしていて円丈師匠と交流の無い落語家のページは、わかりやすく少ないです。
5ページたっぷり割いている落語家もいれば、2ページ弱で終わっている落語家もいます。
おすすめ演目が3つ書いてある落語家もいれば、書いていない落語家もいます。
落語家に通信簿をつける、というコンセプトならば、同じ分量、形式の上で平等に評価して欲しいところです。

2.関わりのなかった噺家を生で聞いていない。
一緒に落語会をやっていなかったり、協会がちがってあまり会えない落語家の落語をどうやって評価しているかというと、
YouTube、DVD、CDがメイン。それプラス噺家仲間の評判。
第一章で「落語はライブに限る」と言っておいて評価がYouTubeというのは、ちょっと不誠実でしょう。

そんな感じで、この本で言う評価は「俺様が好きな落語家・嫌いな落語家」という
レベルのものでしかないように思います。
落語家に詳しい人や円丈師匠のファンが、それを知った上で読むには、相当おもしろい本と思いますが、
単純にどの落語家が今面白いのかを知りたい人は、別の著者の本を読んだほうがいいと思います。
一番オススメできるのは、広瀬和生氏の「この落語家を聴け!」でしょうか。
完全に平等とはいえないかもしれませんが、年間三〇〇席近くの落語を生で聴いている人の
本なので、説得力があります。


あ、そうだ。全然関係ありませんが、
学生時代に通った神保町の「まんてん」というカレー屋さんのマスター、
ご尊顔が円丈師匠に激似でいらっしゃいます。

【マリオカート】トゲゾーこうらの廃止が世界経済を救う

お正月なので、やっぱり家でダラダラとゲームがしたいのです。
そこでプーさんのホームランダービー …ではなく、去年買った3DSLLでマリオカート7をやっています。
マリオカート7

これ、ぼくがプレイするのは64版以来なのですが、当時は気にならなかった点が
すごく気に触るようになっているのに気づきました。それは悪名高きアイテム「トゲゾーこうら」の存在です。

任天堂の公式の説明はこうです。

「 投げると先頭のカートを追いかけ、当たったカートを転倒させます。先頭のカートに追いつくまで、ほかのカートに当たっても進み続けます。」
このアイテムは下位にいるプレイヤーほど出やすくなっているようで、
これを投げられると、基本的に1位にいるプレイヤーは回避することができません。
トゲゾーこうら」でググると、このアイテムに対する不評の声が世にあふれていることに気づきます。

ぼくもこのアイテムが大嫌いなのですが、なんで嫌いと感じるのだろうと分析してみると、
「上位の足を引っ張るという役割しかない」という発想にあるのではないかと思います。

そしてそこには、「富裕層からもっと税金をとれ」「公務員の給料をさげろ」といった、低所得層が主張しがちな「金持ち(と思われる人)から吸い上げろ論」との共通点が多々見受けられるんじゃないかと考えました。

マリオカートにおけるトゲゾーこうら」と「金持ちから吸い上げろ論」の共通点は、
ぼくの考える限り以下のとおりです。

1.発出者側は、なんとなく気持ちがいい

2.発出者は特に得をしない
トゲゾーこうらがヒットしても、こうらを投げたひとの順位が上がるわけではありませんし、
金持ちから税金を多く取っても、自分の所得が上がるわけではありません。

3.発出に対して文句を言いにくい
両者とも、下位の人から発せられているがゆえに、強く文句をいうことはためらわれます。

4.上位者のダメージが目に見えてわかるので、一時的にはスカッとする。
トゲーゾーこうらは、(マリオカート7では)1位のひとにヒットすると自キャラがガッツポーズをとるので、当たったことがわかってスカッとします。
金持ちに対する税率が上がったり公務員の俸給が下がるのも、
実際に数字で確認することができるので、それを見てスカッとできます。

5.目立つわかりやすい奴が狙われる
マリオカートのほんとに強い上級者は、だいたい2位か3位をキープしておいて、レース終盤で一気に抜き去って優勝、というのがパターンです。ところがトゲゾーこうらは、単純に1位のプレイヤーを狙い続けます。
いっぽう、「金持ちから吸い上げろ論」も、キャリア官僚や会社のトップなど、メディアで取り上げられがちだったりわかりやすくイメージできそうな人がターゲットになることが多いです。

6.巻き添えを食らう人がいる
トゲゾーこうらは1位をめがけてコースを一直線に進んでいくので、不幸にも途中にいて巻き添えをくらったプレイヤーは1位でもないのに順位を落としてしまいます。
また、「金持ちから吸い上げろ論」も公務員の俸給の改訂など単純な方法を取る場合には、関係ない人を巻き添えにする危険性が伴います。
彼らのターゲットではない現業公務員などの所得の低下が挙げられるでしょう。


このように、トゲゾーこうら
経済を牽引している高所得者に対する、愚者の不合理な妬みを具現化したもの
と言ってもいいかもしれません。
このような要素を想起させるトゲゾーこうらをゲーム内に放置することは、世界の子どもたちに
妬み・引っ張り合いの精神を植え付けるものであり、世界経済の健全な発展を阻害するものです。

以上の理由から、任天堂には次作以降、トゲゾーこうらをアイテムからリストラすることを強く要望します。

※この記事は、ゴール前に1位だったのに、トゲゾーこうらのせいでマグマに落とされてビリに転落した筆者が怒りに任せて書きなぐったものです。特定の個人や団体を攻撃する意図はありません。